雨樋・軒天。雨戸・ベランダ・笠木…… 細部まで徹底施工

外装リフォームを成功させるカギ

外装リフォームといえば、屋根と壁を施工するというイメージが強いが、

雨樋、軒天、破風・鼻隠し、雨戸・戸袋、ベランダ、笠木等

外装を校正する部位は、実に種類が豊富。その部位に合った正しい施工を行うことが、リフォーム成功への重要なポイントになる。ここでは細部まで入念な施工をおこなっているガイソーに外装リフォームのチェックポイントやその工程を解説してもらった。

 

細部施工実例01

雨樋

一般的に普及している雨樋は、塩化ビニール樹脂か合成樹脂でできている。紫外線による劣化などにより耐久年数は約20年。美観性の向上や保母は、雨樋の外側に塗装することで解決できる。また、勾配がとられていない場所などには、草が生えたゴミが貯まっているケースも多い。ただし、ゆがみや割れは塗装では解決できず。交換を行う必要がある。

 

雨樋の塗装工程

 

施工前の雨樋は劣化して色あせが目立つ状態。塗装してしっかりと補修する。

 

まずは、サンドペーパーなどで表面の汚れを落とすケレン作業。塗料の密着性を高める効果もある。

 

サンドペーパーを、全体にまんべんなくかけ終わった状態。下塗りは行わない場合もある

 

一回目の仕上げ塗料を塗布

 

二回目の仕上げ塗料を塗布

 

完成した雨樋。塗料は美観性の向上に大きな効果を発揮するが、古くなった場合は交換工事がおススメ。

 

細部施工実例02軒天

軒天とは外壁から外側に出ている、屋根の裏部分のこと。素材はケイカル板やすれーどいた。エクセルボードなどが良く使用される。ケイカル板は、通気性を確保するためにたくさんの穴の開いた有孔タイプが代表的。その他、タイルのような模様や、木目のような模様を表面から張ったもの、板自体に色がついているカラーケイカル板などもある。

 

軒天の塗装工程

まずはサンドペーパーなどで表面の汚れをしっかりと取り除く。状態が悪い場所には、シーラーなどの下塗り材を塗布

 

上塗り塗料を塗布

 

2回目の上塗り塗料を塗布。目地にジョイナーがある場合は、下塗り材を塗る前にさび止め塗料を塗布する。

 

細部施工実例03雨戸・戸袋

強風時に窓を破損から守るだけでなく、訪販の役割も果たしている雨戸。その雨戸を収納するスペースを戸袋と呼ぶ。素材はアルミ製(アルミの場合は塗装不可)やスチール製が一般的。スチール剤の場合はケレン作業を行い、サビ止めを塗布する。劣化がひどい場合は、塗布をしてもすぐに塗膜がhがれる可能性があるので、取り換えがおススメだ。

 

雨戸・戸袋の塗装工程

 

サンドペーパーなどでサビをとるケレン作業を行う

 

エポキシさび止めなどの下塗りを一回塗布

 

1回目の仕上げ塗料を塗布

 

2回目の仕上げ塗料を塗布

 

細部施工実例04ベランダ・バルコニー・屋上の床

 

ベランダやバルコニーの劣化を放置すると、雨漏りや老朽化の原因に。劣化する前にしっかりメンテナンスを行うことで、結果的に修繕にかかる費用を抑えることができる。これらの箇所では、美観性より防水機能を高めることが大切。費用対効果が高く工程が短いFRP防水工法をおススメしたい。FRPは、向上やプールなどの大型水槽に使用されている。

 

バルコニーの塗装工程

ケレン作業などの下地処理を行いプライマー(上塗り塗料の密着性を上げる塗料)を塗布

 

下塗り塗料を塗布したのち、防水用樹脂塗料を塗ってがアズマットを敷き詰める。そのあと、もう一度、樹脂塗料を塗布

 

中塗り塗料を上から塗布。ガラスマットをサンドペーパーやディスクサンダーなどで平らにし、トップコードを塗って完成

 

細部施工実例05笠木

笠木とは、平野手すり、腰壁、パラペットなどの一番上の部分の事、仕上げ材に雨水が浸透しないように施工することがポイントだ。ベランダでは、複数の笠木が角で交わる構造になっているため、そのつなぎ目に隙間ができると雨漏りの原因となることがある。金属製、木製など材質も多彩なので、それぞれに合った施工を行うことが重要だ。

 

笠木の施工工程

ココではバルコニーの笠木の取り換えを紹介。まずは、既存の笠木を取り除き、壁内の状態もチェック

 

アルミ製の笠木を丁寧に取り付ける

 

隙間ができないように、接合部分はシーリングでしっかりとカバーする

 

細部施工実例06基礎

基礎コンクリートのクラック(ひび割れ)は、化粧モルタル上のクラックか、基礎本体にまで及んでいるクラックかで補修の必要性が異なる。0.2mm程度のクラックなら、弾性フィーラーなどの下塗り材を摺り込むだけでOK。クラックが仲間で姦通している場合は、「きそきょうこ」(既存住宅基礎ヒビ割れ補修材)などで補修する必要がある。

 

基礎の施工工程

ヒビが入っている部分の周囲をはがす

 

プライマーを塗布する

 

盛ん補修でモルタルを塗り込む

 

新しい部分が少し目立つがきれいになった

 

細部施工実例07水切り

水きりは、外壁から伝わる雨水を土台の中に侵入させない役割を持つ。雨水が侵入すると土体を腐らせてしまう可能性があるため、しっかりメンテナンスしておく必要がある。最近の建物の材質はアルミ製やステンレス製が中心。塗装が必要な場合はケレン作業とさび止め塗料を塗布し、その上から上塗り塗料を塗って仕上げる。

 

水切りの塗装工程

ケレン作業で汚れやサビをs一仮と取り除く。その後、サビ止め塗料を塗布

 

1回目の仕上げ塗料を塗布

 

2回目の仕上げ塗料を塗布

 

細部施工実例08鉄部(庇)

トタンや鉄骨、庇などの鉄部を塗り替えるうえで、最も重要なのが汚れやさびを落とすけれん作業。ケレンが不十分だと塗料がうまく密着せず、すぐに塗料がはがれてしまうこともある。丁寧なケレン作業が成功のポイント。また、ケレン作業後はさび止め塗料を塗るのが基本。丁寧な下準備を行った後、仕上げの上塗り作業が行われる。

 

鉄部(庇)の塗装工程

ケレンで汚れやサビを取り除いたのち、ハケでさび止め塗料を塗布

 

1回目の仕上げ塗料を塗布

 

2回目の仕上げ塗料を塗布

 

細部施工実例09木部(玄関前の柱)

ほかの部材に比べて劣化が早い木部。外部に面している木部は、定期的な塗り替えが必要だ。施工する場合は、汚れや浮いた塗膜をサンドペーパーなどで削り落としたのちに塗料を塗布する。また外部木部は防腐も必要となるため、防腐剤が入り木目が残る「キシラデコール」や半造膜タイプの「ガードラックアクア」などの塗料がおススメ

 

木部(玄関前の柱)の塗装工程

 

サンドペーパーや電動工具を使って、汚れや古い塗膜を落とす。

 

「ガードラックアクア」を塗布

 

乾いたらもう一度「ガードラックアクア」を塗布する

出典:株式会社ザメディアジョン「外壁・屋根リフォーム専門書GAISO Vol.2 WALL&ROOF REFORM」